​【お着替え】「ボタンが留められない!」焦る前にチェックしたい、指先と目の連動性

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2026年5月11日

​「もうすぐ出発なのに、ボタンに時間がかかって進まない…」

「練習させようとすると、子どもがイライラして投げ出してしまう」

​園や学校の制服、パジャマなど、避けては通れない「ボタン」の壁。

周りの子がスイスイできているのを見ると、つい「うちの子、不器用なのかな?」と焦ってしまいますよね。

​こんにちは。作業療法士(OT)の佐藤です。日々お子さんたちの「できた!」を増やすお手伝いをしています。

​実は、ボタンがうまく留められない原因は、単なる不器用さだけではありません。そこには「指先の力」「目の使い方」の意外な関係が隠れています。

​今回は、無理な練習をさせる前にチェックしたいポイントと、おうちで楽しくできるステップアップ法をご紹介します。

​1. 脳にとって「ボタン」は超高度なマルチタスク

​ボタンを留めるという動作を分解してみると、実はこれだけのことを同時にこなしています。

  1. 目で見続ける: 小さなボタンと穴をじっと見つめる。
  2. 指先でつまむ: 親指と人差し指でしっかりボタンを保持する。
  3. 左右別の動き: 片方の手でボタンを押し込み、もう片方の手で穴を広げて迎えに行く。

​これ、実は脳にとってはかなりの重労働です。特に「左右で違う動きをする」のは、発達の段階でも少し高度なステップ。お子さんが苦戦しているなら、まだ脳と指先の「準備」をしている最中なのだと考えてあげてください。

​2. 練習の前に!「目と手」のチームワークをチェック

​ボタンが苦手なお子さんに共通しているのが、「手元をじっと見続けるのが苦手」という点です。

​ボタンの穴を通す瞬間、視線がパッと外れてしまっていませんか?

これは「追視(ついし)」といって、動くものを目で追い続ける力がまだ未熟なサインかもしれません。

  • 今日からできるチェック遊び: 「指相撲」や「あやとり」、あるいは「ゆっくり動くシャボン玉を指で突っつく遊び」をしてみてください。これらは、楽しみながら「目と手のチームワーク」を育てる最高のトレーニングになります。

 

​3. OT直伝!「できた」を増やす3ステップ練習法

​いきなり本番のシャツで練習するのはハードルが高いもの。まずは難易度をグッと下げて、「成功体験」を積ませてあげましょう。

​ステップ①:大きなボタンからスタート

​最初から制服の小さなボタンは狙いません。直径3cmくらいの大きなボタンがついた服や、手作りのおもちゃ(フェルトにボタン穴を開けたもの)で、「通った!」という感覚を掴みます。

​ステップ②:横向きで見える位置で練習

​自分の服のボタンは、のぞき込む形になるので実は見にくいんです。

まずは、ぬいぐるみやクッションに服を着せて、正面からボタンを留める練習をしてみましょう。これなら構造がよく見えます。

​ステップ③:最後だけ「ご褒美」を残す

​全部一人でやらせようとせず、「穴に半分通すところまで」を親がやり、最後の「引き抜くところ」だけをお子さんに任せてください。

「自分で留めた!」という達成感で終わることで、次への意欲が湧いてきます。



​まとめ:朝の「ボタン」は無理をしないで

​ボタン留めは、指先の成長だけでなく、お子さんの「自分でやりたい!」という自立心を育てる大切なステップです。

  • ボタンが苦手なのは、脳がマルチタスクを処理中だから
  • 「手元を見る力」を遊びの中で育てる
  • 大きなボタンや、引き抜くだけの練習から始める

​忙しい朝にボタンで格闘して、親子でイライラして一日が始まるのはもったいないことです。「朝は親が手伝って、夜のパジャマで一つだけ練習する」くらいの、ゆったりしたペースで大丈夫。

​少しずつ「目」と「手」が仲良くなっていけば、ある日突然、魔法のようにスッと留められる日がやってきますよ。